ジャンプ36号感想(機能的なタイトル再び)
「ナルトくん」
「はい」
「ピューと吹く!ジャガーくん」
「はい」
「武装錬金くん」
……
「武装錬金。武装錬金はまた休みか」
「あ、武装錬金くん、こないだの臨海学校ではしゃぎすぎて熱出したって言ってましたー」
「そうか。武装錬金、欠席、と……。次、BLEACHくん」
「はい」
「あ、あのさ」
「なに?」
「アイウエオ順だよね? HUNTER×HUNTERくん、なんで呼ばれないの? 休んでるみたいだけど」
「ああ、リボーンくんは来たばっかりだから知らないんだね」
「え?」
「この学校に、ハンターの奴を叱る身の程知らずなんていやしないよ」
二大巨頭を欠いているにも関わらず、今週のジャンプはレベル高いです。中堅どころがしっかり中堅の仕事をしたという感じ。それではいつもの奴GO。
<週刊少年ジャンプ36号感想>
◆テニスの王子様
「うおおーっ アイツどーいう気だ!?」
「勝つ気さ!!」
このなんとも言えない予定調和な科白が今週のザ・ベストです。
テニプリの背景キャラというのは本当に汎用性の高い連中で、例えば突然時空間大地震とかそんなようなニュアンスの現象が発生して他の漫画世界へワープしたとしても、
「うおおーっ ウソップどーいう気だ!?」
「勝つ気さ!!」(テニプリ背景キャラ偉大なる航路へ の巻)
「うおおーっ 恋次どーいう気だ!?」
「勝つ気さ!!」(テニプリ背景キャラ尸魂界へ の巻)
「うおおーっ ジョニィどーいう気だ!?」
「勝つ気さ!!」(テニプリ背景キャラ19世紀アメリカ大陸へ の巻)
と率先して盛り上げ役を買ってくれるでありましょう。なんとも頼もしい限り。
◆アイシールド21
こうして瀧くんは温存されたわけです。このケチンボめ。瀧くんのデビュー、雪さんの敗者復活、ムサシ参戦、とあと最低三回は新しい試合が描けます。
コータローのチームがどうも彼のワンマン臭いのは良い設定。
◆スティール・ボール・ラン
『立ち向かうもの(ルビ:スタンド)』。確かに、マウンテン・ティムのように『傍に立つもの』の明確なビジョンを持たないスタンド使いも数多く存在していたわけで(ラブ・デラックスとか、スーパーフライとか)、そういう連中には『立ち向かうもの』の方が意味が広くて当てはまりやすいでしょう。が、そんな理屈は実はどうでも良くて、この言葉の微妙なズレによって表現されるパラレルワールド感にわくわく。
◆ONE PIECE
「フランキー親分と対決どころか、ルフィ船長と対決になってしまいました。ウソップの明日はどっちか」
「確かに危惧はしていたのです。順調に船大工が仲間に入ったら、ウソップ唯一の役立ちポイントまで奪われてしまいます。他に取り柄といえば」
「ただ一人の飛び道具使いですよ!」
「飛ぶ斬撃を知ってるか?」
「ぎゃふん」