なぜ茂吉を殺してはいけないのか?

 何度も書いていますけど、まだよくわかってない人がいるみたいなのでもう一度だけ書きます。なぜ茂吉を殺してはいけないのか。その当たり前の理由です。
 知らない方のために背景を説明しておきますと、発端になったのは8月18日の日経新聞。そこのコラムで直木賞作家の蛮東真砂子(気持ち悪いホラー小説ばっかり書いてる作家)が、飼っている茂吉の産んだ子どもを殺している、と発言しました。コラムの内容はここで読めます。ネットでは当然、大変な数の非難がされました。抵抗できない子茂吉を自分勝手な理由で殺したのだから、この批判はごく自然です。でも、この『自然なこと』が理解できない人がいるようです。最近もまた見掛けました。いちいちリンクを張ったりはしませんが、その人は「ゴキブリを殺すのは良いのに茂吉を殺すのはなぜ駄目なのか」という意見のようです。
 本当に、悲しくなってしまいます。
 いいですか、ゴキブリは害虫なんです。茂吉は違います。茂吉はふわふわしてて、ぎゅっと抱きしめると心まであったかくなります。↑のようなことをいう人は、きっと茂吉を飼ったことがないんでしょう。パソコンばかり触っていて、茂吉を触ったことがないんでしょう。そんな人に、茂吉をどうこう言って欲しくありません。まずは外に出て、野良茂吉に餌でもあげてみたらいかがです? きっと言葉じゃわからない、茂吉の本当の愛らしさに気づくことと思います。
 こういうことを書くとまた、論理的じゃない、感情論だ、なんて言う人が出てくるんでしょうけど、だから何? って思います。論理なんてコンピュータです。人間の根本は感情です。あなたが茂吉を抱いて、愛しいと思う、その心こそが人間なんです。その心を大切にしてください。なぜ茂吉を殺してはいけないのか。その理由は、最初からあなたの心にあるはずです。
 
 これだけ言っても、まだわからない人はいるんでしょうね。偽悪者ぶって、上から見下ろすのが格好いいとか思ってるんでしょう。そういうのって、可哀想だなって思います。
(『第一回茂吉王非決定戦』参加作品)