森見登美彦『新釈 走れメロス 他四篇』読了
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/03/13
- メディア: 単行本
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一方、一番「よくできている」と感じたのが表題作の『走れメロス』。この世に虚でしか語られぬ真実があるように、果たされぬことでしか果たされぬ約束があり、証明されぬことでしか証明されぬ友情がある、という話でありながらその実その辺はどうでもよく、とにかく最初から最後まで「疾走する文章」(原作再現)を叩きつける快作。そして不思議集団『図書館警察』『詭弁論部』が再登場。今後とも森見作品のレギュラーになるようです。
評価:【A】