まだまだ続くよ感想文。
まだまだー。潤いのない生活送ってると読書が進むもんなのよ。
舞城王太郎『みんな元気。』【B】
- 作者: 舞城王太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/10/28
- メディア: 単行本
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浅暮三文『ダブ(エ)ストン街道』【B】
- 作者: 浅暮三文
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
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随所でダブ(エ)ストンにおける特殊な文化・習俗が描かれるのだけど、それら全てが「迷い」から派生したもので一貫しているため、架空世界に妙な説得力が生じていて良い。例えばダブ(エ)ストンでは矢印が神聖なマークであり(行く先を示してくれるから)、特に墓には上向きの矢印が記される(せめて天国には迷わず行けるように、の意味を込めて)。逆に渦巻き模様は永遠に彷徨うことを意味するため不吉の象徴であり、そのためダブ(エ)ストンでは巻貝を食べない。スパゲティも麺がうねうねこんがらがってると不吉なので、細長い皿に麺が絡まないようにまっすぐ盛り付ける。などなど。面白い。
ただ、語り口があまりにも淡々としすぎているせいか全体的に寓話っぽく見えてしまい、いまいち感情移入できないのは弱点だと思う。感動シーンがコントっぽく見えてしまうのだ。それが狙ったものなのかどうか判断できず、どうにも居心地が悪い。
筒井康隆『エロチック街道』【B】【心】
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1984/10/29
- メディア: 文庫
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まず『日本地球ことば教える学部』に大笑い。宇宙人の講師が宇宙人の生徒相手に延々と間違った日本語を教えるという、それだけの短編。
興味深く読めたのは『遍在』『われらの地図』。同じアイディアを別々の形に展開してこの二つになったのだろうか。聞いたところによると、このアイディアの発展系が『虚人たち』に繋がっていくそうなので、次はそれで行こうか。