パーティ狩りのススメ / 今週の『ムヒョ』

 ところで今週の『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』はわりと面白かった。

 エビス:突出したものはないが、なんでも一通り器用にこなす。帝国軽装歩兵。
 ロージー:未熟ではあるものの、一点突破の火力を持つ。INT極振りソーサラーソーサレス?)。
 リリー・マリル兄妹:直接的な戦闘技能は低いが、敵の特性を把握、戦術を立案することができる。軍師。広域サポートLv.2。

 驚いたことに、このパーティがなかなかうまく回っている。まあ、今回倒した霊って、たぶんデスフラッターくらいの強さ(エンチューをバラモスとした場合)だと思うんだけど、それでも戦果は戦果である。
 思うにこれまでの対霊戦闘の基本思想、執行人一人・裁判官以下一人のタッグ制というのがそもそもの間違いだったのではないか。原則的に最大MPの少ないこの世界、裁判官以下に期待される役割のうち大きな一つは『執行人のMP温存(雑魚霊相手に魔法律を使わせない)』であるわけだが、残念ながら、裁判官以下一人では雑魚霊一体ままならないという偽らざる現状がある。ならば絵に描いた餅のような理念は捨て、執行人一人に対し裁判官以下三、四人という多人数パーティ制を新たな基本思想としてはどうか。攻撃術や防御術などの分業化・専門化ができればさらに良いが、そうでなくとも、パーティ内の合計MPが増えるというだけで十分なメリットがある。
 我々はこれまで、対霊戦闘のスペシャリストであるところの魔法律家たちが雑魚霊一体にパニックを起こして逃げ惑う姿を何度となく見てきた。彼らは現在、はっきりと無能であろう――がしかし、ああいった連中も己の得意分野に特化し、多人数パーティの歯車の一つとして有効に運用されれば、きっと活躍する機会はある。今回の『強化合宿』の狙いがそこにあることを期待したい。