森博嗣『τになるまで待って』読了。

τになるまで待って (講談社ノベルス)

τになるまで待って (講談社ノベルス)

 いわゆる『館もの』のお約束をガン無視して直進し続ける森先生。結果、我々が最後に目にしたものは恐ろしく渋い解決です。これが《Gシリーズ》スピリット。このシリーズが商業的に成功しているという現実に、我々は意気を強めるべきなのかどうなのか。
 赤柳初朗の正体に関してですが、とりあえず地の文で『彼』と表記されているシーンを探すのが急務。もしないようであれば、僕らの大好きなあの子で決まり。
 
 評価:【B】
 追記:
 あった。『φは壊れたね』内、山吹くんとの初対面時。ちぇ。これで男であることは確定か。
ざっと見て確認した限り、現在判明しているのは以下。
・小柄、華奢
・目は茶色?
・保呂草と古い知り合い(「船でご一緒した」)
・各務亜樹良とは知り合いでない(各務が気づかなかっただけ、という線はある)
犀川とは『τ』において初対面(重要。地の文にて記述)
佐々木睦子の発言「年季ははいっているようですけれど」には解釈の余地がある(睦子の知り合いと断定はできない)