『ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編』ネタバレ感想

 遅ればせながら読みました。『ひぐらしのなく頃に』第七話。人気作品ですゆえ、珍しく未読者に気なんぞ使い、ネタバレ反転などしつつ。以下雑感。
 まず冒頭からもの凄いフック。いや、例の世界構造のことを言ってるんじゃない、僕が言ってるのはあれだ『オヤシロの 正体見たり 萌え少女』。いくらなんでもさすがにその発想はなかった。爆笑しつつも感心する。いや、天使が降りてくるレベルの発想力ですよこれ。竜騎士07氏とやらは相当の馬鹿です。見直した。
 そしてこれを皮切りに、次々と明かされていく噴飯ものの真相(誉めてます)。
 シリーズ第一話『鬼隠し編』にて、圭一くん宅に謎の集団が現れたおり、「謎の集団いるなら謎の集団が犯人でいいんじゃね?」 また、富竹ジロウの異常な死体状況に関して未知の薬物の存在が示唆されるに際し、「未知の薬物がアリなら未知の薬物使えばいいんじゃね?」などと大変率直に考えた我々ですが
 それで正解だったという
 ここから我々が引き出すべき教訓は、もう世の中言ったもん勝ちだということでしょう。“謎”と言ってしまえばそれで勝ち。どんなに“真相”がしょぼくても、最初の勝ち分は揺るがない。竜騎士07氏は一つのメソッドを確立させた、と言ってしまって良いと思います。ひぐらしの“真相”、言ってみれば清涼院流水『コズミック』クラスのひどさなわけですが、『コズミック』を八分冊にして、不可能状況を喧伝しつつ、季節に一冊ずつ出していく。そうすることで『面白くしてみせた』。竜騎士07氏のしたことって、つまりそういうことだと考えます*1
 あ、あと蛇足。阿鼻叫喚を前に指揮棒振るのは、いくらなんでもクロロ=ルシルフルだと思います。鷹野さんの話です

*1:まあさすがに『コズミック』よりは面白いんですが、ニュアンスは理解していただけるかと。