森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』読了
フラッタ・リンツ・ライフ―Flutter into Life
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
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なにか、無理に愛情愛情って……、それがとんでもなく貴重で美しいものだって、それよりも大事なものはこの世にないって、最終的にはすべてそれが人を救うのだって、そう思い込もうとしているみたいだ。愛情という名の神様を信仰している宗教なのだ、と僕には思える。
またブチポックルすごいところに切り込みましたね。愛は地球を救わないぜ。お前らの愛はお前らなんかを救いやしないぜ。
大体、それもLOVE、これもLOVE、ってな具合で何でもかんでも愛にまとめようとするから意味がわからなくなるのですよ。愛って言葉は何にでもつく。何にでもつく言葉は言葉としての価値ゼロです。何も言ってないわけですから。こうして愛は、言葉おじさん的には死にました。
最初に「愛がなくては生きていけない」とか言い出した奴がいるんですよ。そしたら周りが俺も俺もって上島竜兵にネタを振るかの如き勢いで手を挙げ出して、結果誰もが愛のために生きるがデフォルトってな現状に。いや違うから。お前のそれは愛じゃねえから。
評価:【B】