浦賀和宏『記号を喰う魔女』読了

記号を喰う魔女 (講談社ノベルス)

　安藤シリーズ第五作。端的に言いますと今回は『カニバリズムの島に知らず連れて来られた中学生が文字通り喰うか喰われるかのバトルを繰り広げる話』です。回を追うごとに派手になってきたこのシリーズですが、ここで一つ極まった感がありますね。いや、この先さらに、なのかもしれませんが。
　時系列的にはシリーズ中一番古く、前日譚的なスタンス。この後シリーズ第二作『時の鳥籠』の時代に繋がる……んでしょうけど、違和感がありますね。『坂本さん』のキャラとかに。『時の鳥籠』で語られた内容は信頼できない、ということは既に示唆されてるわけですけど、かといって今作の内容を信頼して良い、ということにはならないわけで。むむう。
　詳しく再読すれば色々発見はありそうな感じ。問題は、今の僕にその時間がないことだ！
　
　評価：【B+】