佐藤大輔(作)/伊藤悠(画)『皇国の守護者(4)』

皇国の守護者 4 (ヤングジャンプコミックス)

皇国の守護者 4 (ヤングジャンプコミックス)

 これにて終結、北海道(作中地名では“北領”)撤退戦。原作小説では二巻にあたる内容だそうですが、いや、結構良いペースなんじゃないですか? 小説二冊に漫画四冊という配分は。少なくとも作者が生きてるうちに話が終わるところを想像できなくもない*1。原作小説が未完であることがこの場合問題になるかもだが……。まあ、先の話だ。
 いやあ、それにしても。今さら僕なんぞが言うまでもないことですが、それでも言います。超面白い。軍用サーベルタイガーは強いねえ。鋭敏な嗅覚・聴覚による広範囲の索敵能力、乱戦時の戦闘力、そして騎兵に対する撹乱能力(お馬さんは虎を見るとびびるので)。サーベルタイガーの強さ描写があるからこそ、絶望的な戦力差でもぎりぎり戦闘が成立してる(ことに説得力を持たせている)。それに可愛いしね。剣牙虎萌え。
 そしてそして。剣牙虎以上に萌え萌えなのが、我らが主人公・新城直衛大尉なわけですよ。この人がちょっと、近年類を見ないレベルで魅力的。合理性と人情が同居してるとでもいうか。本当、上司にしたい男一位ですよ。もっとも、彼率いる第十一大隊はこの巻を以って全滅したわけなのですが……ッ!

*1:想像できない例:シグルイ