今週のテニスの王子様(Genius 347 『『雷』と『陰』』)

 手塚を目の前にして最高にハイってヤツになってしまった皇帝・真田の一挙手一投足一表情を存分に味わう回。と同時に、驚異の新技『雷』『陰』を楽しむ回でもある。決勝の幕開けにふさわしい、贅を尽くした見事な一話。ちなみに補足しておくと、「動くこと雷霆の如し」「知り難きこと陰の如く」はちゃんと孫子にある言葉だよ。許斐先生の才気が煥発して捏造しちゃったわけじゃないよ。
 ・「知り難きこと陰の如く」
 『雷』の方は少年漫画らしい、インパクト重視の大技でしたが(亜光速移動!)、一転『陰』は「お前は一体何を言っているんだ」的な混沌の所業。なにゆえ究極奥義の片割れが『才気』対策専用なのか。拡大解釈しても桃ちゃん先輩のサトリ封じくらいか。

「一縷の隙も無くし様々な行動パターンを匂わせる事で『才気』ではダブルスの時のように読めない」

 これは「様々な周波数のノイズオーラを発信することで才気煥発をジャミングする」という解釈で良いのだろうか。守るために逆に攻める、忍足の「心を閉ざす」とは逆の発想だッ。とでも言えば良いのだろうか。
 ・「どうした手塚……? 顔が青いぞ」
 申し訳ありません皇帝、顔のことをいうなら貴方の今の、その表情の方が……。有体に言って、爆笑です……。

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 さて、こうなってくると風林火山残りの二つ、『林』と『山』が俄然気になってくるわけですが。というか、遡ってみるに三年くらい前から気になってきていたわけですが(id:rindoh-r:20040823)。
 『林』はともかく、『動かざること山の如し』は字面的にどう考えても手塚ゾーンのコンパチ技だとしか思えない。思えないんだけど、しかし手塚ゾーンVS手塚ゾーンは既に樺地戦でやっているのである。許斐先生が二度同じ手を使うなどという凡策に走るわけもないから、これはない。となると、なんだろう?