ドラクエのああいうセンスは大したものだと思う。

 昨日のつづき。
 さて、無人サイドカーにまたがって空想旅行三千里と洒落込んでいても、未練-boxくんは一向に直る気配を見せない。現実的対応として、少なくとも僕よりはパソコンに詳しいであろう友人に電話してみることにする。
 「……つーわけで、電源自体入らなくなっちゃって。どしたらいいのん?」
 「あーそれはあれやなあ、祈り祈り。祈りが足りないんよきっと。違う?」
 「あーはいはい。パソ神さまに対する祈りねー」
 「おーそうそう。祈ってみー。取りあえず」
 「うんそうするー」
 リンドウはパソヲタLv1 パソコンずき になった! いのる のとくぎをおぼえた!
 「……」
 「……どう?」
 「動かないねえ」
 「あー。俺も一緒に祈ってんけどなー。なら信仰の問題と違うわ。じゃあ次、箱開けてみよー」
 「箱? 箱と言いますと、この未練-boxの名の由来ともなった巨大銀色メタリック筐体?」
 「そうそう」
 「こんなん開けて、噛みついたりしない? ほら、未練-boxくん今目が開かないから、僕って分からないかもだよ。大丈夫?」
 「大丈夫大丈夫。人肉は不味いでなー」
 「へーそうかー。じゃあ安心だ」
 リンドウはパソヲタLv2 しょしんしゃ になった! はこあけ のとくぎをおぼえた!
 「症状からするとマザーボードか電源ユニットやなあ。マザーボードがどっか目に見えて焦げてるとかない?」
 「それは流石にないなあ。素人判断ですが」
 「んー、じゃあ各種ケーブルの挿しが甘くないかチェックしてー」
 「うん。……ってあああッ!」
 「ど、どしたん?」
 「飽くまで、素人判断ですが。電源ユニット裏側から見たら、なんか中のモーターか何かが……」
 「が?」
 「……溶け、てる?」
 「ええ!」
 翌日。新しい電源ユニットを購入(¥3280也)、慎重に接続、恐る恐る電源スイッチを押すと。
 懐かしい、あの特有のうなり声をあげ、あっさり立ち上がる未練-boxくん。約三週間ぶりの再会。こういう時は、ベタだろうが何だろうが叫ばずにはいられない。
 「クララが……クララが立ったあー!!」
 リンドウはパソヲタLv3 アキバあるき になった! パーツこうかん のとくぎをおぼえた!
 というわけで現在、病み上がりの未練-boxくんでもってサイト更新しております。何が言いたいかといえば、今回過去最悪のレベルで更新が停滞したのも半分は機械のせいだということです。機械帝国の逆襲です。二日かけての言い訳も終わったので、次回からは平常授業です。では皆さん、今後ともフタゴ・フラクタをどうぞ宜しくです。ですです。でーすです。です。