ジャンプ感想。或いは『アンチ少年漫画としてのシャーマンキング』

 あんまり日記書いてる暇ないんで一週遅れのジャンプ感想お茶を濁すよ。いつもみたいに意味不明の前フリを書いてる時間さえないんだ!
 毎度のことっちゃあ毎度のことなんですが、ジャンプが手元にないため台詞引用は一部正確ではありません。予めご了承のほど。
週刊少年ジャンプ37・38合併号感想>
 ◆テニスの王子様
 「我が心既に空なり 空なるが故に無」
 皇帝、呪文唱えだしちゃったー!
 同時に、改めて無我の境地オーラが可視光線であることが確認される。まだ集団ヒステリーとかの可能性も残ってますが。
 無我の境地になれるのはリョーマちんと切原を入れても全国で5人か。『意外と少ないなー』。
 あと『COOLドライブ』のとき、リョーマちんの指が6本なのに突っ込むので忙しくてみんなスルーしてるみたいだけど、彼6メートルは跳んでるよ! それに審判台踏み台にするの多分反則だよ!
 あまりにもあんまりな19ページ連続ボケ通しに全国100万のテニプリ愛好家がピヨ彦の気分を味わったと思います。「もはや つっこむ事すらままならない ピヨ彦だった」
 ちなみに、
 「何故今まで出さなかったんだ!?」
 「いや出すまでもないということだったのだろうな!」
 の受け答えは理想的な背景キャラ台詞です。皆さん、魂に刻みましょう。
 ◆武装錬金
 バルキリースカート、折角壊れたんだからバージョンアップイベント起こせば良かったのに。チベットに住む武装錬金修理の達人に会いに行くとか。修理には錬金の戦士の血が必要だとか。そうでもしないと斗貴子さん本当に戦力外のままだよ。俺たちどこ行ってもランク下のままだよ!(憂鬱サッカーダンス)
 あと、バルキリースカートをバルスカ略すのだけは勘弁な。
 ◆ムヒョとロージーの魔法律相談事務所
 ここのところの読み切り作品群の中ではトップの出来でしょう。
 『優しくしてあげた』『でもストーカーだと思ってる』という偽善を、作品内でわりとあっさり流しているところに好感が持てる。偽善でも、いじめられっこが嬉しかったのだからそれで良いじゃないか。これを専門用語で偽善も善も善のうち、という。
 ◆トランスボーイ(だっけ? 矢吹先生の)
 読んでみて、あまりのつまらなさに、何故ここまでつまらないのか、と考えていたら、変身ヒーローものというのはジャンプ漫画においてベタではないのだということに思い至った。後日なんか思いつきを書くかも知れません。
 ◆HUNTER×HUNTER
 パームさん、性格は明らかに強化系(単純一途)なんですが、発は強化系じゃないっぽです。じゃあ何系なのかと訊かれたら、うーん……特質系?(逃げ道)
 冨樫先生、もう系統分けとか考えてないんじゃないかな……。六系統を考えなくなったら念能力はスタンドと同じ何でもあり、バーリトゥード方式になってしまって、そうなるとハッタリ力において上回る荒木飛呂彦に敵う道理がありません。念はもっと理屈で! 頭でっかちになろうぜ!
 どうも僕はナックルが好きになってしまったらしく、彼があの格好でパンチ打ってるだけでもうなんか楽しくなってきました。一撃必殺が基本のこの漫画において、あんだけ殴って大したダメージにならないチーターくんはきっと強くないぞ! 頑張れ〜。
 ◆シャーマンキング
 「俺らの間じゃあもう驚くことでもねえだろ。いや驚くけどよ」
 ミステリ界において、それまで連綿と発明され、受け継がれてきた『推理小説のコード』を大量に詰め込み、ついには自家中毒を引き起こし、コードを破壊せしめた『虚無への供物』をアンチミステリと呼んだのに倣えば、シャーマンキングは『アンチ少年漫画』あるいは『アンチジャンプ漫画』と呼ぶことができまいか。
 今、この漫画を正当に評価できる人間はこの世に何人いるのだろうか。ただのシュール漫画として読むのはまだ、ぬるい。