読書感想文は終わらない
- 作者: 殊能将之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/06/06
- メディア: 新書
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読みはシキミ/ムロ。
たとえ手札がバカ密室トリック一枚であろうとも、構成の工夫次第で短編二つ、120ページを充分戦い抜けるという一例である。が、逆に言えば120ページが限度だったわけで、悪くはないけどいささか以上に食い足りない。そして何よりこの薄さで700YENは許せない。よって立ち読み。二時間あれば読めるので楽勝。
ま、これでようやく最新刊『キマイラの新しい城』に取り掛かれる。宴の支度は整いました。
評価:【C+】
- 作者: 澁澤龍彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2006/05/03
- メディア: 文庫
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主にヨーロッパの変人偏屈列伝。扱ってるのはノストラダムス、カリオストロ、パラケルスス、サン・ジェルマン、ラスプーチンなど。
あとがきで著者自身言っているように、あくまで軽い読みものとしてのエッセイ集なので、それほど濃い話はない。一番の収穫(?)は十八世紀英国の放蕩貴族、サー・フランシス・ダッシュウッドなる人物関連で、彼の執り仕切っていた黒ミサごっこに「汝の欲するところをなせ」の格言が用いられていること。当時から反キリスト気質な方々の間でラブレーは大人気だったのであろう。アレイスター・クロウリーたんがエジプトで法の書を授かる、実に百年以上も昔の話であった。