誰だって・その国の人に・なれる
- 作者: 島田荘司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/07/30
- メディア: 単行本
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (52件) を見る
『かつて子どもだったあなたと少年少女のための"ミステリーランド"』シリーズ、島田荘司のターン。
最後に島田先生を読んだのは『龍臥亭事件』だったか『最後のディナー』だったか……どっちにしろ三年以上前のことで、本作は久しぶりの再会となったのですが、以前と何ら変わらぬ社会派っぷり・豪腕っぷりを存分に見せつけてくれました。特に密室トリックのあまりにもあんまりな強引さには懐かしい脱力感と共になにやら諦観の微笑みさえ浮かんできてしまいます。幻想的な謎の提示に身も蓋もないトンデモ解決。そうそう、島荘作品ってこんなんだったよね。相変わらず飛ばしてらっしゃるなあ。
しかし社会派ジュブナイルとは……新しすぎるぜ島荘先生。キーワードは『理想の国』。トラウマ生産力もばっちりだ!
評価:【C+】