浦賀和宏『時の鳥籠』読了。

時の鳥籠 (講談社ノベルス)

時の鳥籠 (講談社ノベルス)

 ハインラインの某有名作品とまったく同じネタである、ということはまあ脇に置いておくにしてもだよ。
 今どきタイムパラドクスを扱う上でなんら新しいアイディアも思想も見せ方もないというのはどうなんだ、という意見も、まあそれが主眼の話じゃないんだから、と必死でなだめるもう一人の僕に免じて封殺するにしてもだよ。
 『結局のところあまり面白いものではない』というこの身も蓋もないフェイタルな感想、これだけは救えないんだ……ッ!
 淡々とした展開が魅力の人だと想像するんですが、それにしたって何もなさすぎるんじゃないのって思いました(導入は派手なのに)。そして冗長。
 
 評価:【C+】