『重機人間ユンボル』感想(第1工程 『生まれるユンボル』っていうか『いきなり姫』)

 始まりました。僕らの武井宏之大先生が描く新感覚重機ファンタジー。失われた祖国を再建(文字通り)するために体は子供・心はおっさんの重機人間・ユンボルくんが大活躍ですよ! なんだそりゃ!

  • 「ドヴォーク重機士団 只今現場に見参だ」の見開き
    • 主人公らしき少年がおらず、目立ってるのが三十がらみのおっさんであることから「ああ、彼らは冒険王ビィトでいうところのゼノン戦士団みたいな扱いかな、幼いユンボルくんを助けて全滅かな」などとアタリをつけたらまあ大体そういう展開であったがユンボルくんまわりだけ違った。三十がらみの男が後のユンボルくんであった。体は子供。心はおっさん。最近のジャンプ主人公の年齢設定としてはギリギリの線であろうか。

  • 重機士と書いてナイトと読む
    • きゃあ格好良い。

  • 健在、悪夢のネーミングセンス
    • 土木の王国ドヴォーク
    • ボーリング担当ボリングさん
    • 発破担当ハッパーさん
    • ゲンバー大王は現場主義
    • 博士番長 Dr.ドカルト→今週のベストキャラ

  • 武井先生の第一話には必ずリーゼントが出るというジンクスが生まれつつあるのではないか

  • ニッパー「てめーの道はてめーで作るぜ」(下唇を突き出しながら)
    • ニートが働かない理由付けに憧れの人の言葉を引用。うわあ駄目人間。なんだけど、志は失われても、バル隊長の言葉だけは受け継がれていた、ってのが良いじゃないか。言葉は言葉でしかないけれど、そこから志は再生可能。的な。

  • いきなり姫
    • 姫を助けに行くと見せかけてもうそこに姫はいた。さすがだ。
    • シルエット(美人っぽい)→実際の映像(バカっぽい)→五年後のお姿(美人)という二段オチ。
    • というかDr.ドカルトの傍らにいる女の子は明らかに姫じゃないよね。誰だ。
    • 姫のフルネームはリベッタ・グンテ・ヘルメート・ドヴォーク。軍手! ヘルメット! 土木! なんて雄度の高い御名前……!

 総じて武井先生はやはり武井先生だった、という第一話。相変わらずどこまでギャグでどこから本気だかわからない玄人好みのあつかいにくすぎる漫画ゆえ、皆さん大概困ると思うけど、できたら暖かく見守ってくれないかなーと。