俺たちの年越しはまだ始まったばかり

 久しぶり! みんな大好き、私が帰ってきましたよっと。この二週間、何をしていたのかといえばざっくり言って何もしていなかったのですが、微視的にいえばさすがに何もしていなかったということもないわけでして。その辺を書いておきましょうか。
・『友人宅でプエルトリコをした話』
 大晦日、うすた先生がジャンプしているであろう時間帯にはボードゲームプエルトリコをやっていました。元日も大体プエルトリコをやっていました。僕も含めて全員初プレイ。というかそもそも、ボードゲームなんてカタンくらいしかやったことがないレベル(これはミステリでいえば『十角館の殺人』しか読んだことがないレベルに相当するでしょうか)。
 こういう、それなり以上に複雑で、かつ楽しむまでに比較的大きめなコストのかかる遊びに付き合ってくれる初心者が僕の他に三人いる、という状況は、なんかもう凄い幸福であるなあ、と新年早々感じ入りましたよ。初心者のみで卓を囲むのは貴重だ。上達速度を考えれば熟練者がいた方が良いのであろうが、それだと何か大切な楽しさがスポイルされるような気がするのだ。これは負け犬の思考かもしれないのだが。
・『自室に帰ってごろごろした話』
 自室に帰ってごろごろした。漫画を読み、小説を読み、ゲームをやった。詳細はよく覚えていない。これまた至福の時間だったという印象だけが残っている。
・『付き合いで初詣をした話』
 信仰値は低くとも、我孫子武丸ほど偏屈でもない。よって初詣に行くことはそれほど苦にはならない。
 しかし今回、わずかばかりの賽銭を投げ、n拍m礼だかをしている際、自分がまったく願い事の類をしていないことに気がついた。ついにここまで来たか、という感じである。以前好きだった絵馬ウォッチもさすがに下品がすぎる気がしてやらなくなったし。合わせ技一本で大人の階段一段くらいに相当するだろうか。
 そういえば昨年の私のシークレット抱負は『西尾維新を読めるようになる』でありました。残念ながら未達成。今年こそは『ザレゴトディクショナル』を鏡のように落ち着いた心で読み、そこから何か有益なものを飲み込めるような、そんな人間になりたいものです。次の大人の階段はそのあたりでしょうか。