観たかっつったらそりゃあ観た。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(ネタバレ)

 映画が終わった瞬間、劇場は万雷の拍手に包まれた。喝采をあげるものもいる。ほとんどライブ会場のような光景だった。異様なテンションに、一緒に観に行った友達はかなり引いていた。おれにとっても、映画館であのような光景をみたのは初めてのことで、少し戸惑ってしまった。
──『さよなら飲むヨーグルト』より

 うん、うちの方でも拍手起きてた。ちょっと引いた。けど、こういう場面に遭うたびいちいち「引いた」とか感じようとするのもいい加減若い反応であるよな、悪い意味で、と思うようになってきたので「感じるな俺」と何回か言い聞かせて修正しといた。まあ気持ちはわかるさ。びっくりするほど面白かったものな。
 「いやね、ぶっちゃけ俺、総集編でもいいさって構えで観に行ったんだよ。あんまり通して見直したことなかったから。そしたらあぁた」
 「──完全新作じゃねえか!」
 「それもラミエルたんがつえーとかシンちゃんが比較的前向きーとかそういった段階の話ではなく」
 「括弧書きで『完全新作』と呼ぶべきレベルの」
 「12年目にして明かされる真実! 第三新東京市雛見沢だった!」
 「オール・ハンデッド・ガンパレード! ステアウェイ・トゥ・ヘヴン!」
 「つまりアレだ、裏死海文書だのなんだのいうヤツ、あれは前回のエヴァの台本という話なのだな」
 恥ずかしながら僕、今になって初めてエヴァにはまったということだろうな。中学のときには今一つ乗り切れてなかったからな(当時はまだオタクとして生きる覚悟に欠けていた。勿体ないことをした)。
 こうなってくると、次の『破』までどうやって暮らせってんだ、つー話である。来週やってくれ来週。