今週のテニスの王子様感想(Genius 349、350)

 『手塚ゾーン・リバース』改め『手塚ファントム』のことを考えすぎてちょいと頭がおかしくなりました。ここ一週間ばかり。
 先週号にて手塚部長本人により行われた「手塚ゾーンでボールをアウトにできない訳」説明、これが亀と競争したアキレスも真っ青な一大詭弁であるということは殊更言うまでもないことでありますが*1、では実際のところ、どのように解釈すれば起こっている現象に過不足ない説明をつけられるのか。これに関しては完全にお手上げだ、と言わざるを得ない現状です。古典的テニス学派に属する私としては、できれば『回転』のみで説明したいところなのですが……、今回ばかりは無理でしょうか。手塚のボールに対する溢れんばかりの愛が即ち引力と化し打球を引き寄せるのが『手塚ゾーン』、一方斥力を発生させるためには逆にボールに対して憎しみを抱かねばならずそれがセレブとして何不自由なく育った手塚には不可能だった──とか、そのような仮説を導入するしかないのでしょうか。
 一つだけ言えることがあるとすれば、手塚ゾーンは間違いなくテニス物理学の特異点である、ということです。無我でコピれないのはゾーンだけ。テニス史上最大の謎の一つと言われる「無我と樺地の違い」についても、突き詰めればその差は「ゾーンをコピれるか否か」の違いである。そう、手塚ゾーンを知るということは、もはや世界を知ることに等しいのです。すべての自然科学者の夢、即ちTOE*2の構築は、もはや手塚ゾーンの解明抜きには語れないのです!

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 さておき、最近のテニスは「真っ当な面白さ」に関してほぼ100点満点の出来だと思ってます。「返せない打球ならば……」「返さなければいい」とか、「不可能だ」→「可能って事っスよね?」とか。ここに来て「油断せずに行こう」とか。手塚が格好良すぎて惚れそうです。こんな手塚がいたら僕はもう……! です。

*1:『男爵ディーノ』さんの先週号の感想に詳しい。

*2:Theory of Everything。万物理論