魔術士オーフェンが最終巻でプロシュート兄貴になってる件

 魔術士オーフェンシリーズの最終巻、最強の敵であるジャック・フリズビーとの決戦シークエンスについて。
 基本的に不殺主義者のオーフェンくんであったが、ジャック・フリズビーの度を越えた天下無双っぷりを前にして「これはもう殺すしかねえな」と判断、禁じ手である『寸打の心臓打ち』を放つ。放つことを決意する。が、ヒットの直前、既にジャックの胸部がナイフで刺し貫かれていることに彼は気づく。実は先に接触した際、無意識のうちにオーフェンくんは敵の心臓にナイフを突き立てていたのである。勝敗は既に決していたのであった──。
 これぞ世に言う、「『ブッ殺す』と心の中で思ったならその時スデに行動は終わっている」という奴である。という指摘を先頃友人から受けた。ほんとだ、すげええ。プロシュート兄貴の教えをここまで文字通り忠実に実行している者は他に例を見ないのではないか(ちゃんと殺そうと決断しているのがポイント)。私は大層笑ったものだが、この楽しさを共有できる者を他に知らないのである。